3代目さるびあ丸 伊豆諸島へやってきた!

新旧さるびあ丸が元町港に接岸


こんにちは。東京諸島会代表の当局です。

2020年6月7日。東京~大島~神津島航路(通称「各島航路」)から2代目さるびあ丸が引退しました。
当日は2日前に下関の造船所で完成したばかりの新造船「3代目さるびあ丸」が併走し、各島島民へ最後のお別れとなりました。
(なお営業航海としては6月26日八丈島・御蔵島・三宅島発東京行きが最終便です)

私は残念ながら最終航海に乗船はできなかったものの、大島にて2代目さるびあ丸と最後のお別れとなりました。

新旧さるびあ丸並走
併走する新旧さるびあ丸

3代目さるびあ丸はその後大島にて入出港の訓練を行い、翌朝東京竹芝桟橋へ向かいました。
新造船さるびあ丸は6月25日東京竹芝桟橋発、大島・利島・新島・式根島・神津島行きとして就航します。

さて、その3代目さるびあ丸ですが、私がひそかに注目しているポイントがあります。

入港する三代目さるびあ丸
入港する3代目さるびあ丸

2等椅子席がものすごく進化した

2代目さるびあ丸2等イス席

2代目さるびあ丸の2等イス席

3代目さるびあ丸の2等イス席

3代目さるびあ丸の2等イス席 出典:東海汽船新造船特設サイト

さるびあ丸の席は5種類あります。そのなかで最も安く、格安往復切符にも使用された2等イス席が、新造船では運賃そのままに内容が豪華になりました。
リクライニングは旧船でも出来ましたが、新造船は周りをロールカーテンで覆って半個室状態になる上、各席にUSB電源が配置されるとのこと!

また島で乗船する4甲板にも配置され、以前より1つ上の階にも設定されるようになりました。(従来通りの階にも設置)
かなり期待が高まっていますが、旧船より座席数はだいぶ減ってしまいました(旧船が約200席、新船は40席)。ご予約はお早めに!

レストランが眺めのいい最上階にある

3代目さるびあ丸のレストラン

3代目さるびあ丸のレストラン 出典:東海汽船新造船特設サイト

3代目さるびあ丸のレストランは最上階6甲板にあり、窓の外から海を眺めることができます。
2代目さるびあ丸ではこれより2層低い階にあり、また外側には通路があったため窓の外を人が行き来していましたが、これからは外からの視線を気にせず食事と風景を楽しめますね。
夜は夜景を、昼間は島の青い海を見ながらの食事はさぞ気持ちがいいものでしょう。
島からの上り便は時間をゆっくり過ごせますので、ジェット船もいいですが貨客船でゆっくり東京へ向かうのもいいと思います!

小笠原諸島にも行く!

普段小笠原諸島へ運航している「おがさわら丸」

東海汽船は伊豆諸島航路を運航していて、同じ東京島しょ部の「小笠原諸島」には「小笠原海運」という別の会社が船を運航しています。
(ちなみに東海汽船と日本郵船の共同出資会社です)

運航している「おがさわら丸」が年に1度のドックに入ると、およそ2週間は船便が無くなってしまいます。
ご存知の方も多いでしょうが、小笠原諸島に行く飛行機は飛んでいません。島との交通手段はおがさわら丸のみです。
以前は東海汽船のすとれちあ丸などがドック時のみ代船で就航していましたが、すとれちあ丸引退後ここ17年間はドック時の代船がありませんでした。
ドックの時期がちょうど大学受験シーズンに当たるので、島の受験生はひと月近く本土にいなければならず、その費用が高額になってしまうことが問題になっていました。
この問題を解決するため、3代目さるびあ丸は小笠原諸島まで行く能力を有しています。
2021年5月には、第1回のドック代船として小笠原諸島へ赴くことになります。
船好きの人であれば、あえてこのドック代船に乗りに行くというのも面白いかも…?
(小笠原諸島への旅行は費用と日程に余裕を持って!)

2代目さるびあ丸は伊豆諸島へ訪れる人々、納涼船を楽しむ人々、そして島に住む人々にたくさんの思い出を作ってきました。
3代目さるびあ丸もまた新たな思い出を作っていくことでしょう。

なかなか乗りに行くのが難しい状況ではありますが、いずれ時が許せば3代目さるびあ丸を楽しみたいと思っています。